🛡️ 医療情報監修・執筆者:院長 丸山和弘 2007年よりAll About「歯の健康ガイド」として、歯の健康に関する情報記事を執筆・監修しています。当院の治療情報は、厚生労働省の医療広告ガイドラインおよび、確かな医療実績に基づいて発信しています。
むし歯治療を受けるにあたり、「麻酔が効かなかったらどうしよう」「高血圧や糖尿病の薬を飲んでいるけれど治療できる?」「保険でどこまで白い歯にできる?」といった疑問や不安をお持ちの方は少なくありません。
高崎市の丸山歯科医院では、患者様が疑問を残したまま治療に進むことがないよう、事前の丁寧な説明(インフォームド・コンセント)を徹底しています。患者様から多く寄せられる8つのご質問に対し、歯科医学・薬理学および全身管理の視点から詳しくお答えします。
A. 表面麻酔・極細針・電動麻酔器を組み合わせ、麻酔時および処置中の痛みを最小限に抑えています。
歯科治療の痛みは、大きく分けて「麻酔の注射をする時の痛み」と「歯を削る時の痛み(振動や熱)」の2つがあります。当院では、注射の前に歯ぐきの感覚を麻痺させる「表面麻酔」を塗り、髪の毛のように細い「超極細針」と、注入スピード・圧力をコンピュータ制御する「電動麻酔器」を使用することで、注射時の痛みを極限まで軽減しています。 通常よりも時間をかけてゆっくり麻酔するのも特徴です。
また、麻酔がしっかり効いたことを確認してから処置に入り、歯を削る際も神経に熱や過度な振動(圧力)が伝わらないよう、注水冷却とソフトなタッチを徹底しています。
A. 強い炎症によって歯ぐきや神経の周りが「酸性」に傾くと、麻酔薬が神経の内部へ浸透しにくくなるためです。
歯科用の局所麻酔薬には、健康な組織(弱アルカリ性〜中性:pH7.4前後)の中で化学変化を起こし、神経の膜を通過して痛みを遮断するという薬理学的な性質があります。 しかし、「何もしなくてもズキズキ痛む(急性歯髄炎)」や「根の先に膿が溜まって腫れている」など強い急性の炎症が起きている場所では、組織が『酸性(pHの低下)』に傾いています。
組織が酸性になっていると、麻酔薬が神経の膜を通過できる形(非イオン型)に変化できず、普段通りに注射をしても麻酔が効きにくくなる現象が起こります。また、極度の緊張や睡眠不足も痛みに敏感になる要因です。
【当院での対応】 痛みが激しく麻酔が効きにくい状態のまま、無理やり歯を削ることは絶対にいたしません。以前の麻酔薬よりもより高い麻酔効果がある2025年1月に発売された新しい歯科用局所麻酔薬(セプトカイン)を利用するなどしています。あるいは「その日は応急処置として痛み止め(鎮痛薬)や抗生物質(抗菌薬)で強い炎症を鎮め、組織の環境が落ち着いてから後日安全に処置を行う」など、最も苦痛の少ない方法を選択します。
A. はい、お身体の状態や服用中のお薬を確認し、全身状態に配慮した安全な歯科診療を行っています。
ご高齢の方や基礎疾患をお持ちの方の歯科治療では、お口の中だけでなく「全身の健康管理」が極めて重要です。当院では初診時にお薬手帳を確認し、必要に応じて主治医(内科・整形外科など)と連携を取りながら、以下の点に細心の注意を払って処置を進めます。
高血圧症・心疾患をお持ちの方: 痛みや緊張は血圧を急上昇させる原因になります。痛みを抑える確実な麻酔管理を行うとともに、局所麻酔薬に含まれる血管収縮薬(アドレナリン)が血圧や脈拍に影響を与えないよう、お身体の状態に合わせて麻酔薬の種類や使用量を慎重にコントロールします。
血液をサラサラにする薬(抗血栓薬:抗凝固薬・抗血小板薬)を服用中の方: 脳梗塞や心筋梗塞の予防薬(ワーファリン、プラザキサ、イグザレルト、バイアスピリンなど)をご自身の判断で勝手に休薬すると、血栓ができる重大なリスクが生じます。現在の医療ガイドラインに基づき、原則としてお薬は止めずに(服用を継続したまま)、確実な局所止血処置を行いながら安全に治療を進めます。
糖尿病をお持ちの方: 血糖値が高い状態では、細菌感染に対する抵抗力が下がりやすく、治療後の傷の治りも遅くなる傾向があります。また、治療中の低血糖発作を防ぐため、インスリンや血糖降下薬の使用状況を確認し、体調の安定した時間帯(食後など)での受診をご案内します。
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)のお薬を使用中の方: ビスホスホネート系薬剤(BP製剤)などを服用・注射されている方は、抜歯などの外科処置のあとに顎の骨の治りが悪くなる(顎骨壊死のリスク)ことがあるため、必ず事前にお知らせください。
また、小さなお子さまの治療では、無理に押さえつけて治療することはせず、まずは診療チェアに座る・器具に触れるといったステップから始め、お子さまのペースに合わせて優しく進めます。
A. むし歯の大きさや歯の位置に応じて、保険適用の白い材料(レジン・CAD/CAM冠)から高耐久なセラミックまで対応可能です。
小さなむし歯(保険適用): 1回の通院で直接白い樹脂を詰める「コンポジットレジン修復」で、自然かつ綺麗に治すことができます。
中〜大きなむし歯(保険適用の白い歯): 近年は健康保険の適用範囲が広がり、前歯や小臼歯、また噛み合わせ等の条件を満たせば奥歯(第一大臼歯)でも、強化プラスチックを用いた白い詰め物・被せ物(CAD/CAMインレー・CAD/CAM冠)を保険適用で選択できるケースが増えています。
強度と長期的な美しさを重視する場合(自費診療): 噛む力が非常に強い方や、歯ぎしりがある方、経年的な変色や二次むし歯のリスクを最小限に抑えたい方には、すり減りにくく汚れが付着しにくい「セラミック」や「ジルコニア」などの素材もご提案可能です。お口の状態を診査し、それぞれの特徴をご説明したうえで一緒に決定します。
A. 進行度によって「1回(即日)」で終わるものから、「数回の通院」が必要なものまで異なります。
1回で終わるケース(C1〜浅いC2): 小さなむし歯を取り除き、その場で白いコンポジットレジンを詰める処置は、原則1回の通院で完了します。
2〜3回かかるケース(範囲の広いC2): むし歯を削ったあとに歯の型取りを行い、技工所で精密な詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)を作製する場合は、①形成・型取り、②装着・噛み合わせ調整の計2〜3回の通院が必要です。
数回〜数ヶ月かかるケース(C3・根管治療や覆髄処置): 神経の近くを薬で保護して経過を見る場合や、歯の根の中を無菌化する「根管治療」を行う場合は、内部の細菌がいなくなり炎症が完全に鎮まるまで消毒を繰り返す必要があるため、複数回の通院期間をいただいております。
A. はい、痛みが出る前の「無症状のうち」に治療することこそが、歯の神経を残す最大の鍵です。
大人のむし歯(特に歯と歯の間や、過去の詰め物の下で進むむし歯、ゆっくり進行する慢性う蝕)は、かなり深く進行するまで自覚症状が出ないことが珍しくありません。「ズキズキ痛くなってから」受診すると、すでに細菌が神経まで達しており、神経を抜かなければならない確率が跳ね上がります。 「黒い点が見える」「フロスが引っかかる」「食べ物がよく詰まる」といった小さな違和感の段階で受診していただくことで、歯を削る量も治療回数も最小限に抑えることができます。
A. はい、詰め物や被せ物の「境目」は最もむし歯が再発しやすい場所です。
治療で使った人工の詰め物そのものは溶けませんが、毎日の噛む力や経年変化によって「歯と詰め物の境目」にミクロの隙間が生じ、そこから細菌が入り込んで再発する「二次う蝕(二次むし歯)」が非常に多く見られます。特に一度神経を抜いた歯は、再発しても痛みを感じないため発見が遅れがちです。治療が終わったあとこそ、フロスを使ったセルフケアと、歯科医院での定期検診・クリーニング(PMTC)を続けることが重要です。
A. 麻酔が切れるまでの「唇や頬の誤咬(噛み傷)」にご注意ください。また、深いむし歯の治療後は一時的にしみることがあります。
麻酔後の食事と火傷・誤咬の防止: 治療後1〜2時間ほどは麻酔によって唇や舌、頬の粘膜の感覚が痺れています。感覚がないまま食事をすると、熱いもので火傷をしたり、唇や頬の内側を強く噛んで大きな口内炎(外傷性潰瘍)になったりすることがあります(特に小さなお子さまは面白がって唇を噛んでしまうことがあるためご注意ください)。食事は麻酔の痺れが完全に切れてから摂るようにしてください。
治療後の「一時的なしみる症状」について: 神経に近い深いむし歯を治療したあとや、熱を伝えやすい金属の詰め物を入れた直後は、歯を削った刺激によって神経が一時的に敏感になり、冷たいものや温かいものがしみることがあります。 多くの場合、数週間〜数ヶ月かけて歯の内部で神経を守る新しい壁(修復象牙質・第二象牙質)が作られるにつれて、徐々に症状は落ち着いていきます。ただし、日が経つにつれて痛みが強くなる場合や、何もしなくてもズキズキ痛む場合は、遠慮なく当院までご連絡ください。
歯科治療における「わからないこと」は、そのまま「恐怖心」につながります。 丸山歯科医院では、患者様のお話をじっくりと伺い、お口の状態をレントゲンや写真でご確認いただきながら、ご納得いただいたうえで治療を進めてまいります。どんな些細な疑問や不安でも、どうぞお気軽にスタッフや歯科医師へお尋ねください。
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